FUJIFILMの魔法のレンズと言えば、「XF35mmF1.4 R」(以下35mm1.4と表記)ですよね。その神話を引き継ぐとされる「XF33mmF1.4 R LM WR」(以下、33mm1.4と表記)の標準単焦点レンズを使い始めたので、使い勝手についてレビューします。2歳児の子育て真っ最中なので、家族写真を撮る際の視点がメインになるかと思います。
購入まで
長らくFUJIFILMユーザーでありながら、35mm1.4は所有していませんでした。写りの良さは知っていたので何度か購入を検討したことがありましたが、フォーカスの速度と音が気になって購入見送りに。そのうちに価格も上がってしまい、購入タイミングを失ってしまったまま今に至るという流れでした。フォーカスの機構としては不利な”全群繰り出し式”という設計も、画質を最優先するための選択。このFUJIFILMの思いが魔法のレンズと呼ばれる神話に繋がっているんでしょうね。
そして発表された33mm1.4は最新設計レンズということもあり、妥協のないレンズ構成と防塵防滴、リニアモーター採用と申し分ないスペックで登場しました。価格が上がってしまったことと少しサイズ感も増したことが残念ですが、この性能なら納得です。発表時から欲しいなとは思っていましたが、所有している「TTArtisan 35mm f/1.4 C」が1万円以下のレンズとは思えないほど良い写りをするので、急がなくても良いなと様子見していました。
ただ、 TTArtisan 35mm f/1.4 C はマニュアルフォーカスレンズなので、動画撮影や子どもが被写体のときはオートフォーカスが欲しいところ。レビューでの評価も高かったので、そんなこんなで結局物欲が増してきて購入に至ったわけです。
ちなみに、品薄でどこも在庫なしの状況の中、偶然タイミングよく入荷連絡があったというのも決めての一つでした笑。
X-T4に装着
35mm1.4と比べると大きくなってしまいましたが、X-T4とのバランスが良いのであまり大きくは感じませんでした。普段は「XF16-55mmF2.8 R LM WR」を装着していることが多いので、そのサイズ感に慣れているせいもありますね。
撮影時に感じる使用感について
- スッとフォーカスしてくれる
- フォーカス音は意識してやっと聞こえるレベル
- ピントリング含めて金属部分が多く、カメラを構えた際にも作りの良さを感じる
- ピントリングは柔らかめでスムーズ
- フードをつけると長く感じる
何気なく撮った写真も良い雰囲気に
まだ購入から日が経っていませんが、写真を撮りたくなる、そんなレンズです。開放からピント面は解像感があり、ボケの立体的な滑らかさは秀逸です。35mm1.4の個性を引き継ぎながら、現代的で緻密な表現力を持つ方向にシフトしたので、さまざまな場面で使いやすい絵作りになっていると思います。何気ない日常を作品に近づけてくれ、写真を撮り始めたころのワクワク感を思い出しました。
X-T4 XF33mmF1.4
ISO400 F1.4 1/6400s
X-T4 XF33mmF1.4
ISO400 F1.4 1/150s
X-T4 XF33mmF1.4
ISO400 F1.4 1/1500s
どれも何気なく撮影した写真でjpeg撮って出しですが、好きな雰囲気が出ています。フォーカスが早いので子ども相手でもストレスが無いですし、開放から優れた描写力を持っているので室内でシャッタースピードを稼げるのも嬉しいですね。
より柔らかめで甘めの描写が好みの場合は35mm1.4も良い表現してくれるようですが、個人的には解像感も欲しかったところだったので33mmf1.4をチョイスして正解でした。FUJIFILMファンには是非試して欲しいレンズですね。春になったら桜や花も撮ってみたいと楽しみを想像させてくれます。
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